伸びる生徒の特徴は「質問をしないこと」。偏差値を10上げるヒント

今回の記事では、「偏差値が上がっていく生徒は質問をしない」というテーマに触れます。

教育産業にいない方には一見意外に思えるかもしれません。
授業後に積極的に先生に質問しに行く生徒の方が、やる気があって成績が上がりそうに思えます。

しかし、現実は最難関校を突破する生徒は、質問の頻度が恐ろしく少ないです。
(ここでの最難関校とは、中学受験でいえば御三家、大学受験で言えば東大・京大・医学部などを指します)

僕が東大で出会った同級生もそうでしたし、塾講師をしていた時の経験から言っても、出来る子ほど質問が無かったです。

この記事では、その理由を説明します。
この記事に書いてあること
・出来る子が質問に来ない理由
・お子様の偏差値を急上昇させるヒント

成績が良い生徒は意外と質問をしない

受験で勝っていく子供が質問をしない理由は主に2点あります。

そもそも自分で理解している

まずは、当然ですが「出来る子はそもそも質問する必要性がない」ということがあります。

大学受験生なら、予習・復習をしっかりしているので授業の内容を9割以上理解しています。
そもそも分からない所は授業に出る前に潰してきているということです。

中学受験の場合も同じです。
中受の場合は授業の予習をすることはあまり無いかも知れません。
ですが、出来る生徒は授業をしっかり聞く、もしくは復習をしっかり詰めることで「分からない」を事前に潰しているのです。

講義が始まる前から試合は始まっています。

伸びる子は自分で考える習慣がある

そしてこれが重要なのですが、偏差値が伸びていく子はまず自分で考える習慣があるから質問しないのです。

すぐに
先生ここ分からない
お母さん教えて
と言う前に
なんでこうなるんだろう
これはどういうことだろう
と自分で考えるクセが付いています。

実は、自分で考える力さえあれば、大抵の問題集の問題は解答を見れば理解できるようになっています。
(というか解答を見ても理解できないレベルの問題集は使うべきではありません)

自分で考える子は、講師から見ると少しとっつきにくい面もあります。
例えば、レオンの関係者が直近に授業を持っていた子も、質問をしないタイプでした。
たまに先生が「分からない所ない?」と聞いても、
いつも「自分で考えるんで大丈夫です」といった返答だったそうです。
豊島岡女子の生徒でしたが、彼女は校内でもすぐにトップクラスの成績を取っていきました。
今年は受験学年ですが、おそらく志望校の東大に合格するでしょう。

難関校ほど、自分で思考する生徒を求めている

そもそも、いわゆる難関校ほど自分で考える生徒を求めています。
これは中学受験であろうが高校受験であろうが大学受験であろうが一緒です。

実際の入試問題を見るのが一番早いです。
開成中学の算数の入試問題を持ってきました。

まっすぐ進む2つのロボット A と B があります。 2つのロボットは、下のような指示が書かれた5枚のカードをそれぞれもっていて、カードがセットされた順にスタート地点から1分間ずつその指示に従って進みます。

カード①: 毎分 30cm で進みなさい。(このカードは2枚あります)
カード②: 1分間停止しなさい。
カード③: 毎分 45cm で進みなさい。
カード④: 毎分 60cm で進みなさい。

例えば、カードが1,1,2,3,4の順にセットされた場合,スタートから2分間で60cm 進み、そこで1分間停止し、その後1分間で45cm 進み、その後1分間で60cm 進みます。

このようなロ ボットの進み方をカードの番号を用いて <11234> と表すことにします。

いま、2つのロボット A と B を同じ方向に進めたとき、A と B の間の距離をグラフにしたところ下の図のようになりました。
このとき、ロボット A の進み方として考えられるものをすべて答えなさい。
ただし解答らんはすべて使うとは限りません。

(出典)

これは、あえて言うなら旅人算に分類される問題ですが、
じゃあ旅人算の公式を覚えていれば解けるか
というと全くそんなことはありません。
・問題文が言っている状況を自分で理解する
・グラフの意味を考える
・グラフの形から、各時間区間で何が起きたのか考える
という自分で試行錯誤するプロセスが必要です。

さすがに小学生にこの難易度の問題を解かせる学校は多くありません。
が、本質的には難関校はどこもこのような自分で考える力を問うてきます。
(ちなみに、恐ろしいことにこれは開成の問題としては簡単な方です)

成績が伸びにくい子はとにかく自分で考えない

偏差値が伸び悩んでいる子は、この「自分で考えるクセ」が無い子が多いです。

宿題をやらない

まず、典型的なのは宿題をやらなかったり、答えを写したりする生徒です。
先生の目が届かない家庭では、全く勉強をしない・自分の手を動かさないというケースです。

宿題やってきた?と聞くと「やってないです!」と堂々と答える子もいます笑

これは男子に多いパターンですね。

ノートをまとめて満足

偏差値が伸び悩む女子に多いのは、ノートを綺麗にまとめて満足しているというタイプです。
大事なのは、問題を自分のアタマで解くことであってノートを綺麗にまとめることではないです。

このタイプは真面目なので学校の先生からの評判もよく、受験まではずっと「優等生」とみられていることも多いです。
そしていざ入試で本当の考える力が必要になった時にどうすればいいのか分からなくなりがちです。

問題を先生に解かせる

個別指導塾に通っている生徒の中には、問題を先生に全て解かせてしまう生徒も多いです。

「何か分からない所ある?」 と聞くと、
問題の始めのココがわかりません…。
と来ます。 そこで、 「ここはこう考えれば良いんだよ!」と教えると
なるほど!でも問題のこの部分はどうすれば良いんですか?
となります。 そこも教えると
じゃあ最終的な答えはどう計算しますか?
となって結局問題を全て講師に解かせてしまうのです。
(いつの間にか先生と生徒が逆転してしまう現象は個別指導あるあるです。)

当然こんなことをしていても、学力は全く伸びません。
生徒が自分で考えていないからです。

実は、日本の学生の大半がこのような「自分で全く考えない子」です。

彼らは、
実際に受験本番の日に試験を受けるのは先生でもなく親でもなく、自分なんだ
という当たり前の認識が出来ていません。

逆に言えば、自分で考えるクセさえつけられれば、偏差値65程度はすぐ行くはずです。

我々家庭教師のレオンでは、生徒自身のアウトプットを重視しています。

自分で考えるクセ作りをサポートしますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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