一問一問の配点が大きく、できる生徒とできない生徒の差が激しいので数学の得点力の差は入試の合否に直結します。
中学受験における算数の場合も同様です。
難関校になればなるほど算数の配点も大きく、合否を分ける重要な科目になります。
数学(算数)は超重要な科目ですが、苦手意識を持つ生徒が多いのも特徴です。
・理系のセンスが無いから
・一部の秀才だけが得点できる科目
こんなふうに思っている人も多いのではないでしょうか。・一部の秀才だけが得点できる科目
僕に言わせれば全くそんなことはありません。
これを書いている僕(家庭教師のレオン代表木村)は、東大に入るまで自分は数学のセンスがそこそこあると錯覚していました。
受験生時、河合塾の数学の記述模試では、9割以上得点することもありました。
全国模試での偏差値は70後半は取っていたと思います。
しかし東大入学後にその過信は脆くも崩れ去ります。
本当に数学のセンスがある人たちと出会う中で、
自分は数学の才能があったのではなく、ただ単に受験における数学の攻略法の基本を体得していたに過ぎない
と悟りました。
これは僕自身にとってはある意味残念なことです。
が、逆にいえば センスがなくても受験では数学で得点を荒稼ぎできるし、結果的に東大にも入れる ということです。
また、受験に悩んでいる人に効果的な勉強法を伝えられるということでもあります。
今回の記事では、数学の勉強法の入門編として、最も簡単に効果が出る数学(算数)の勉強法をお伝えします。
【結論】計算力を極めることが最もコスパが良い
結論から言うと、数学(算数)の偏差値を上げる最も効率的な方法は計算力を極めることです。よく「基礎が大事」「とにかく基本を大切にしろ」と言いますが、数学における基礎力の一つは間違いなく計算能力です。
大抵の模試では、一番初めの大問は計算問題の寄せ集めに過ぎません。
これをサクサクと完璧に正解できるかどうかが一つの目安となります。
現状、模試の初めにちょこんと存在している計算問題の寄せ集めすら完璧にできていないという人は、この記事を最後までよく読んでください。
計算力を極めるメリット
まず計算力を極めることのメリットをよく認識しておきましょう。計算問題の配点は意外に大きい
まず言えるのは、模試にせよ本番の入試にせよ計算問題自体の配点がかなり大きいということです。開成などの超難関校では、計算だけの問題がないこともあります。
が、ほとんどの学校の入試問題では計算力自体を問う問題があるはずです。
あなたの志望校の過去問を確認してみてください。
予備校や塾がやっている模試も同様です。
全体の大問が4問で、そのうち1問が計算問題の寄せ集めというパターンも珍しくないでしょう。
この場合、計算問題を完璧にできるだけで全体の25%を得点できるということになります。
しかも、受験本番の焦りやすい状況では難しい応用問題でミスが出やすい一方、単純な計算問題はいつもの作業をただやるだけなので安定感が違います。
難しい問題も余裕を持って解ける
計算力を極めるメリットは、単純な計算問題が解けるようになるだけではありません。計算力が上がると、難しい応用問題の得点力も上がるのです。
その理由は2点あります。
時間配分に余裕ができる
まず、一番初めに計算問題をさっさと終わらせておくことで、難しい問題に割ける時間が増えます。試験は常に時間との戦いです。
限られた時間の中で計算問題にもたついていたり、何回も単純ミスを犯してはやり直しを繰り返しているととても頭を使う問題にじっくり取り組むことはできません。
応用問題も結局は計算が必要
もう一つの理由は、応用問題を解くときも結局は計算というプロセスが必要になるからです。算数や数学で全く計算を伴わない問題は基本的にありません。
文章題であっても、問題に書かれてる内容を数式に落とし込んだ後はひたすら計算です。
要するに計算力を鍛えまくることで、そのテストで出題されているすべての問題に対する対応力が上がるということです。
自信が付く
また計算力が上がると自信がつくことも重要なポイントです。特にこれは年齢が低い生徒ほど顕著な点です。
たとえば小学校の授業は、算数ドリルを各生徒に解かせる時間がありますよね。
こういった時に、計算力が高い生徒は他のみんなの半分程度の時間で課題を終わらせるわけです。
すると周囲から「あいつは出来るヤツ」という評価が定着し、それが自信になって学習意欲が向上します。
成績を上げるためには、100個の勉強法を学ぶよりも、1回の成功体験が重要です。
成功体験を植え付けるのに計算力の向上というのはもってこいです。
量をこなせば誰でも上達する
また、計算力は量をこなせば誰でも向上します。センスは全く必要ありません。
筋トレと同じで、地味な作業をひたすら繰り返す根性があれば OK です。
騙されたと思って、次に述べる方法を愚直に実行してみて下さい。
量をこなしていくうちに、確かに計算力が上がっていくのが分かると思います。
これだけで偏差値が5上がるという人も珍しくないでしょう。
計算力を上げる具体的方法
計算力を上げる的な方法を解説します。毎日10分継続する
これも結論はシンプルで、 基本的な計算問題を毎日10分時間を測ってやりましょう ということです。問題の質にはそこまでこだわる必要はありません。
その辺の計算ドリルような教材や、学校で使っている問題集の計算問題で大丈夫です。
それをとにかく毎日解くことです。
目安としては1日に基本的な計算問題を20問も解ければ上出来です。
要は公文式のようなスタイルを短時間毎日繰り返すことです。
一問30秒で解くとすれば、20問解いてもかかる時間は10分です。
よほど勉強が嫌いであっても10分間なら集中力も持続するでしょう。
時間に追われるのが嫌いな性格であれば、初めは10分という縛りはなくても構いません。
が、計算スピードをつけるためとダラダラやらないために慣れて来たら時間を計るようにしてください。
最初は絶対出来る問題からスタート
もう一つのポイントは、絶対に解ける問題から始めるということです。計算力を極める過程で、「自分は数学の問題を実際に解くことができる」という感覚を付けて行くのも大事な目的です。
本当に基礎の基礎の問題から始めて OK です。
例えば小学生なら、
12 × 78 = ?
というような四則演算からやればいいですし、高校生でも
3x + 54 = 3 を解く
というようなところから始めれば OK です。
これも自信がなければ、もっともっとレベルを下げてもOKです。
東大受験漫画のドラゴン桜のように、高校生が小学校の算数ドリルから始めるのだってアリです。
初めのうちは、効率の良い計算方法を追求することもしなくていいです。
例えば、
201 × 199 = ?
という問題があったとします。
これは
(200 + 1) × (200 – 1) = 40000 – 1
なので、39999と答えが暗算で簡単に出せますが、最初のうちは愚直に筆算してしまってもOKです。
愚直に筆算することで、それはそれで馬鹿正直に筆算する能力が上がるからです。
地べたを舐めるような不細工な方法で良いので、一問でも多くの問題を解くことを意識しましょう。
その過程で、センスの良い解き方も自然と身についていきます。
最後に
開成や桜蔭のいかにも理数系のセンスがありそうな生徒ほど、基礎的な計算力をしっかりと持っています。今算数や数学で悩んでるのであれば、難しい問題を解くことを頑張る前に「確実にできる簡単な問題」を増やすことを心がけてください。
そのための近道が計算力の向上です。
なお、我々家庭教師のレオンでは、計算力を集中的に向上させるプランをオーダーメイドで組むことが可能です。
我々はアウトプット重視の教育を行っていますので、今回の記事に共感いただいた方にはきっとご満足いただけると思います。
あなたのお問い合わせを、心よりお待ちしております。
家庭教師のレオン(お問い合わせ窓口)
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