【業者の本音】中学受験は家庭教師で乗り切れる?難関校は集団塾の併用が吉

・中学受験対策に家庭教師をつけようと思っているけど成績上がるのか不安
・塾と家庭教師どちらにするか迷っている
こういった悩みを持つ方に向けてこの記事を書いていきます。
筆者(木村)の経歴
・中学受験経験者
・東京大学卒(1浪)
・学生家庭教師の派遣サービス運営
僕自身は家庭教師を派遣する側、つまり業者の人間です。
この立場からすれば、
家庭教師で中学受験を乗り切りましょう!塾に行かずに、家庭教師の授業をガンガン取るのがベストです!
と言いたいところですが、今回は本音でお話ししていきます。

【結論】偏差値60以上を狙うなら集団塾にも通って欲しい

まず、中学受験で御三家レベルの難関校を目指すのであれば、基本的に大手の集団塾にも通って欲しいというのが僕の基本的な考えです。

僕自身、偏差値60前半くらいの中高一貫校の出身ですが、中学時代の同級生は9割方集団塾出身でした。
一学年の人数が220人くらいだったのですが、塾に通っていなかった生徒は10人もいなかったかと思います。

いわゆる御三家(開成・麻布・武蔵 or 駒場東邦)レベルは勿論のこと、
偏差値帯で60以上の学校を狙うのであれば、
下に挙げる業者をはじめとした集団塾をまず見てみるのが中受における一般的な流れです。
大手集団塾の一例
・サピックス
・四谷大塚
・日能研
・早稲田アカデミー

家庭教師だけに頼るデメリット

家庭教師にも塾にもそれぞれ強みと弱みがあります。
その生徒のためだけに先生が付きっ切りで勉強を見てあげられるというメリットがある一方、家庭教師にはデメリットもあります。

子供にライバルがいない

まず、家庭教師のみに便っている場合は集団塾と違い、周りの生徒と自分を比較することができないんですよね。
周りに中学受験をする仲間がいることのメリットは、切磋琢磨して成績を上げられるだけではありません。

子供が周りの友達との会話の中で志望校を決めたり、日頃の塾内テストで自分のレベルを客観的に把握したり、、と色々メリットがあります。
家庭教師だけだとこれがないんですよね。
もちろん、担当の先生や監督する大人にはその子のレベルが客観的に見えていますから、アドバイスを送ることはできます。

しかし塾と言う受験環境に放り込まれる場合に比べて、周りの大人にただ言われるだけだと本人に今ひとつ
受験をするぞ
という自覚が生まれにくい傾向にあります。

保護者への受験情報サポートが薄くなりがち

また塾に対する家庭教師の短所として
・保護者様への受験情報サービスが弱い
という部分もあります。
経験豊富な家庭教師の先生や事務スタッフなら、
・今の時期でこれくらいの成績だったら、まあこの学校は安全圏だな
・この子はここが理解できていないけど、逆にこの分野の基礎が固まれば一気に伸びそうだな
といったことは分かります。 しかし、
・本番の受験スケジュールや費用感を考慮して併願校を提案する
・学校説明会や出願作業についてのアドバイスをする
と言った部分は苦手である場合が多いです。
ちなみに当会も精一杯サポートさせて頂きますが、その地域に教室がある塾に比べると残念ながらこの辺はどうしても弱くなってしまいます。

中学受験で家庭教師が有効なケース

ここまで、色々と家庭教師のデメリットに触れてきました。
しかし、じゃあ中学受験で家庭教師が使えないかというとそんなことはありません。
これまでの僕の経験も踏まえて、中学受験において家庭教師が役立つケースを紹介していきます。

親御さんが受験慣れしている

例えば、上の兄弟が既に中学受験を経験していて、親御さんもある程度中学受験の概要が理解できている場合は家庭教師でもいいかもしれません。
志望校の決め方や、本番の時の出願の流れなどについて保護者様が一通り経験しているケースですね。

中受に挑む本人も兄弟の後ろ姿を見て「自分も中学受験をするんだ」という意識が育っているパターンが多いです。
こういったお子様だと、必ずしも塾での競争環境にさらされなくてもスムーズに受験を進めていける可能性が高いでしょう。

本人のモチベを上げるのが主目的

生徒さんによっては、塾よりも家庭教師や個別指導の方がモチベーションが上げやすいこともあります。

例えば、集団塾の多くは成績によってクラスや席順が変わりますよね。
このシステムは上位クラスの子どもにとっては発奮材料になる一方で、下位クラスの子供にとってはマイナスに働くことも多いです。
ずっと下のクラスに定着してしまうと「負け慣れ」してモチベーションが途切れてしまいます。

またハイレベルと言われている大手塾であっても、やはり下のクラスには騒ぐ子ども・やる気のない子供もいるものです。
人間の意識レベルは伝染しますから、そういった子達に影響を受けてしまって自分の子供までやる気が下がってしまったら最悪ですよね。

そういったことを避けるために、集団塾でなくて個別指導や家庭教師を選ぶのはありです。
また本人の性格上、激しい競争の中でやるよりも周りを気にせずにじっくりと勉強した方が良いケースもあるでしょう。
そういった場合もカテキョはありですね。

塾のフォロー目的で使う

個人的にうまくいくパターンが多いと感じているのが、
・集団塾のフォローに家庭教師を使う
ことです。
これだと先ほど挙げた家庭教師のデメリットはだいたい全てカバーできると思います。

基本的な勉強スケジュールは塾のカリキュラムに合わせて、その復習や予習を家庭教師と一緒にやるといった感じですね。
親子でやるのではなく家庭教師と勉強すると、やっぱり生徒さんの意識も変わってきますね。
実際に今までに短期間で偏差値が上がる例がありました。
正直一番オススメしたいやり方ですね。

ちなみに僕自身も小学生の時は、集団塾の授業とは別に苦手だった社会だけ一対一で先生に教えてもらうということをお願いしていました。

僕の場合は元々、社会科に対するモチベーションがなかったのですが、やはり一対一だと強制的に勉強をせざるを得なくなるのでそれなりに偏差値は上がりました。

まとめ

最後にまとめです。

中学受験に家庭教師を利用するのはメリットもありデメリットもあります。
最大の注意点は、 偏差値60以上の学校を狙うなら家庭教師だけで突破しようとするのはデメリットが大きい ということですね。
家庭教師だけで桜蔭や女子学院に受かりました!という子は少ないのが現状です。

やはり最大のおすすめは 塾のフォロー目的で家庭教師を活用する という使い方ですね。
塾でガチガチの授業を終えた後、 子供と感性が近い大学生の家庭教師とリフレッシュしながら勉強する というパターンが一つの理想形です。

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