【中受経験者が語る】中学受験の時に辛かったこと5選。やる気が出ない理由

・親が子供の中受に一生懸命になりすぎてしまい、よくバトルする
・子供がもう勉強したくないと言っている
こういった悩みを持つ保護者の方向けにこの記事を書いています。

これを書いている僕自身、中学受験の経験者です。
偏差値60程度の地方の中高一貫の学校に入学し、その後一浪を経て東京大学に進学しました。

僕の場合、中学受験では第一志望の学校に入学することができたのですか、その僕でさえ思い返せば色々と辛いことがありました。
この経験を踏まえてこの記事では
・子供が中学受験の時に辛く感じるポイント
・親子共に幸せが中学受験をするためには何が必要か
を解説しました。
僕の経験が今悩んでいる保護者の方の役に立てば幸いです。

中学受験で辛かったこと5個

結論から言うと中学受験でつらかったのは
・遊ぶ時間が削られる
・友達が不合格になった
・親と喧嘩する
・単純に勉強する気が出ない
・クラス落ちするプレッシャーがかかる
の5つです。順番に解説していきます。

遊ぶ時間が削られる

中学受験をする子供のほとんどが塾に通っています。
当たり前ですが塾に通っていると、その時間分だけ友達と遊ぶ時間が削られます。

当時、僕は友達の家で集まってゲームしてから、そのまま自転車で塾に直行するのがいつものスタイルでした。
塾の時間が迫ってきて、友達の中で僕だけがゲームを中断して塾に向かわなければいけないのがとても嫌だったのを覚えています。

しかも小学生にとって別に「勉強ができる」ことってあまりステータスではないんですよね。
実際、子供の頃を思い返してみても足が速かったり、かっこよかったりする子がモテましたよね。
むしろガリ勉ぽい子はどちらかというとマイナスのレッテルを貼られていました。

僕自身もみんなで楽しくスマブラで遊んでいる時に「俺今日は塾あるから」といって帰ってばかりいるのは辛かったです。
単に遊べる時間が減るだけでなく、遊ばないことで自分がガリ勉だと思われているようでそれとなく嫌でした。
大人から見るとくだらないですが、これがリアルな小学生の感覚なのではないかと思います。

友達が不合格になった

地味に嫌だったのが、一緒の学校を受験した友達が不合格になったことです。
同じ塾の同じクラスの友達5人で一緒の学校を受けたのですが、合格したのは僕だけでした。

実はこの学校を受けると最初に言い出したのは、不合格になった友達の一人でした。
もともと彼がこの学校を絶賛していたのが、友達だった我々にも伝染したのです。
子供の志望校の決め方なんてそんなもんです。
かくして我々は同じ学校を目指し始めました。

しかし入試は残酷です。
どれだけ入りたい気持ちがあっても点数が足りなければ落ちます。
実際に中学受験で本当に第一志望に合格する生徒は全体の3割もいないほどです。

僕自身、友達が受けるから同じ学校を自分も受けようと思っていただけです。
当時はそこまで強くこの学校に入りたい気持ちはなかったのかもしれません。
結果として、一人だけ合格しても何か心に引っかかる物がありました。

覚えているのは塾の最後の集まりの日です。
最後の集まりは、受験のお疲れ様会のようなものでした。
その時、その中学校に入りたがっていた友達から「おめでとう」と言われた時の気持ちは何とも言えないものでした。
悲しさと言うか申し訳なさというか、名前のついていない後味の悪い感覚でしたね。

追記)
友達が不合格になってしまった一因として、お試し受験の失敗があると思っています。
参考: 【中学受験】お試し受験の結果は本命の合否に直結するという話

親と喧嘩する

また、勉強を巡って親と喧嘩することが多かったのも嫌な点でした。
当時、幸い僕は当時通っていた塾で一番上のクラスにいました。
(と言っても地方の小さな塾だったので、クラスは二つしかありませんでしたが)

ところが5年生のある時、下のクラスに落ちかけたことがあったんですね。
その時、僕自身はそんなに怠けていたということもありませんでした。
おそらく周りの子が頑張りだした結果相対的に偏差値が下がったのでしょう。

さすがにこの時は親も結構「勉強しろ」とうるさかった気がします。
親に色々言われまくった結果、大泣きの喧嘩になって「もう塾を辞める」と言ったことも本当に一度や二度ではありませんでした。

大人になった今でこそ、保護者の方も子供に「勉強しろ」と言わなければいけないのは辛いことだと分かります。
しかし、喧嘩する度に親も傷ついているということが当時は理解できていませんでした。

単純に勉強する気が出ない

また単純にやる気が出ない時があるのも悩みのタネでした。
当時の僕がやる気を失っていた時(一例)
・テストが悪かった時
・逆にテストが良かった時
・ポケモンの新しいソフトが出た時
我々大人でも、やるべき仕事を後回しにしたり勉強のやる気が出なかったりしますよね。
小学生は特にモチベーションのムラが激しいです。

どうしても机に向かいたくない時っていうのがあるんですよね。
テストが悪かった時は勿論のこと、テストが良かった時もやる気がなくなったりしていました。
例えば僕は
次に算数で100点とったらゲーム買ってあげるよ
と言われた時にだけ超頑張っていました。

この頑張りの力は、テストで実際に100点が取れてしまうともう続かないんですよね。
実際僕は一回100点とった後はひたすらゲームをやりまくるだけでした。
これが原因でまた親と衝突したり……ということもありましたね(泣)

クラス落ちするプレッシャーがかかる

小学生とはいえ受験に臨む以上は常にプレッシャーと戦うことになります。
先ほど5年生の時にクラス落ちしかけたと言いましたが、その時は単に親に「もっと勉強しろ」と言われるだけではありませんでした。

例えば塾の先生からも「もう少しで落ちるところだったよ」と言われましたし、何よりクラスが落ちて自分のプライドが傷つくのは嫌でした。
ガリ勉みたいに見られるのは嫌だけど、かと言ってクラス落ちはかっこ悪いな
というのが当時の僕の心境でした。
入試のにおいて緊張するのは本番だけではありません。

中学受験に臨む子供は常にプレッシャーにさらされています。
特に6年生のプレッシャーは凄まじく、抜毛症などのストレス症状が出る子もいます。

【対策】子供本人が受験を自分ごととして捉えるには

今にして思えば、僕が中学受験において辛い思いをした原因のほとんどは「受験を自分事として捉えていなかった」ことに起因します。

僕の意識は
友達も受験するし、親も中学受験して欲しそうだし、とりあえず受験してみるか
といった感じでした。

これは中学受験にありがちな「生徒本人が受験を自分事として捉えていない状態」の典型例です。

そもそも小学生の時点で、
・中学受験をするとどういうメリットがあるのか
・なぜその中学を選ぶべきなのか
ということをしっかり理解している子はほぼいません。

大体の場合、受験する理由は「親が喜ぶから」というものです。
口では「自分は勉強したい」という子供でも、心の深い部分では親のために勉強しているというケースがたくさんあります。

当時の僕の場合も、自分の意思で自分のために勉強しているわけではありませんでした。
そもそも志望校選びも友達に流されて決めたものですし、本心では勉強よりも遊びが楽しかったのです。

こんな状況ですから当然僕に勉強させたい親には反発します。
そして志望校に合格した時も、一緒に受けた友達が落ちたのであまり喜びを感じることもできませんでした。

大人の我々ですら、例えば仕事だったり勉強だったりを誰の為にやっているのか分からなくなることがありますよね。
・お金のためにしているのか
・世間体のためにしているのか
・家族のためにしているのか/
大人でも、自分の意思って何なんだろうと迷うことがよくあります。

ましてや子供ならなおさらです。
初めて経験する受験に、100%自分の意思で臨むのはとても難しいことなのです。



……これだけで終わるとあんまりなので、 少しでも子供に受験を自分事として捉えてもらうためのヒントをここから書いておきます。

親が楽しそうに勉強している姿を見せる

家庭において一番重要なのは、子供に勉強をさせる前に「親が勉強を楽しむ」ことです。

親は子供の背中を見て育ちます。
勉強しろと言ってくるその親が勉強をしていなければ、子供が勉強に向かう気が起きないのも当然のことです。

東大の同級生の家庭の話を聞いてみると、親御さんも勉強が好きというケースが多かったです。
要するに、「勉強しろ」というのではなくて
今日はお母さんはXXを勉強したけど楽しかったよ
というふうに子どもに語りかけるべきなのです。

やれと言わずにやらせるには、実際に勉強を楽しんでいる姿を見せるのが一番いいと言うことですね。
また受験に関しても、自分自身の経験をお子さんと話し合ってみてください。

ご両親が中学受験を経験されている場合は、
・受験の結果入った学校でこんな面白いことがあった
・こんな面白い先生がいた
・文化祭でこんな楽しい経験をした
ということを子供さんにぜひ話してあげてください。
文化祭に親子で参加し、子供自身にその学校での生活をイメージさせるのも良いでしょう。

当会の工夫〜先生と親しみを持てるように〜

ちなみに当会では、生徒が少しでも先生に親しみを持ち授業を楽しめるよう工夫しています。

例えば、授業契約を開始する前に先生のプロフィールカードを渡しています。
プロフィールカードには
・好きな YouTuber は?
・好きな漫画は?
といった子供と打ち解けるきっかけになりやすい内容を盛り込んでいます。
子供は日頃から勉強のプレッシャーに追われています。

せめて当会での授業の間は少しでも楽しい気持ちで勉強ができるようにとの願いを込めてです。
勉強は好きじゃないけど、取り敢えず教えてくれる先生は面白い
まずはこういう状態でいいと思います。

そこからある程度の時間をかけて、その先生の中学受験経験や学校生活の話しを聞く内に、自分の意思で受験に向かう心構えが出来てくるのです。

「子供が自発的に勉強を始めるようになる」というのはとても凄い変化です。

我々大人はそのキッカケを作り、焦らずじっくりと見守っていきましょう。

(執筆:家庭教師のレオン代表 木村)



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